期日

2026-08-20 - 2026-10-17
13:00 - 17:00 H

場所

Foyer EKŌ-Haus
Brüggener Weg 6, Düsseldorf, NRW, 40547

内容

申込み開始日: オープニングのみ要。
申込み先: kuhl@eko-haus.de
開催形式: 対面式
参加費: 拝観料
主催者: 惠光センター
講師:

 

展示会『視線の向かうところ~野村耕憲(1948–2021)の作品』
オープニング:2026年8月20日(木)19:00、解説:ミヒャエル・クール M.A.
(要事前確認・参加制。お問い合わせ・お申込みは、コチラまで。)

「よく見よ」という言葉は、本展に展示される野村耕憲の彫刻、インスタレーション、コラージュ、ドローイング、写真作品全体のモットーといえるかもしれません。彼は、他の人々が容易に見過ごしてしまうような、世界や社会の事象を見出す作家でした。
インスタレーション《あなたは喉の渇きを訴える魚である》は、私たちがいかにして自明なものに対して盲目であるかを、ユーモラスな形で示しています。また、ドローイング《一は多である》は、私たちを取り巻く世界の無限の多様性に対して敬意を払うことを促します。彼にとって、人間も自然現象も、注意を払うに値しないほど小さな存在ではありませんでした。
モノクロ写真シリーズ《ワッデン海》では、自然が生み出す一時的な痕跡が広い水平線を背景に記録されています。またカラー写真シリーズ《グリマースヘルンの石の世界》では、クックスハーフェンの海岸防護施設の中に驚くべき風景が見出されています。彼はまた、廃棄物と見なされる素材を意図的に用いました。たとえば、封筒から制作された彫刻《ポスト・バベル》などです。
壁面作品《まなざし》は一見すると調和の取れた紙のコラージュに見えますが、近づいて見ると無数の「目」が隠されていることに気づきます。私たちは世界を見ていると同時に、現実的にも仮想的にも、無数の目に見られているのです。
ドイツの美術界の一員として活動しながら、野村耕憲は日本的な文化的・精神的ルーツも作品に取り入れました。彼は言葉ではなく作品を通して、自らの生の哲学を伝えるために絶えず新しい表現方法を探求し続けました。その根底には、自然および人間の世界に対する「注意深さ」と「敬意」があります。

野村耕憲は1948年、日本・福井県越前市生まれ。もともとは電気工学を学び、1972年にドイツへ渡りました。その後美術への関心を深め、1987年にケルン応用科学大学(芸術・デザイン学部)で彫刻を専攻し卒業。1981年以降、国内外で多数の展覧会を開催。2021年、ケルンにて逝去。

写真:『ポスト・バベル』(三連作、折り封筒、2013~2014年)@ 野村耕憲